TVで野球のWBC、日韓戦を観ながらイタリアの白を2本(プリマテッラ ピノ・グリージョとエスト! エスト!! エスト!!!ディ・モンテフィアスコーネ)試飲。サムライジャパンが0-1で惜敗した試合を見終えた後、赤を3本試飲。アルゼンチンのシラーで「世界のシラーランキング第4位」に入ったというふれこみのカリア・マグナ シラー2006、アルゼンチンにイタリア品種を持ち込んで造ったコロニア ラス・リエブレス ボナルダ2007、イタリアのグラン・サッソ モンテプルチアーノ2007。いずれも1000円台前半。濃いけれど鮮やかな色合いといい、開けたてからバニラと赤い果実を中心とした良い香りが立つところといい、3本には共通するところがある。テイスティンググラスから大ぶりのグラスに注ぎ替え、ほったらかしにして待つこと1時間。よく似ていて隣の保育器の中身と区別のつかなかった赤ん坊に、やがて個性や自我が出てくるように、3つのワインもそれぞれのキャラクターと実力を見せ始めた。頭ひとつリードしたのはシラー。瑞々しい果実と落ち着きが同居。余韻もいい。優等生すぎるのが気になるくらいの完成度だ。M・ロランがコンサルティングするワインを彷彿とさせる現代的な味わい。第2位はモンテプルチアーノ。香りは上品、バランスも良い。イタリアワインには幻想がある僕としてはつい評価が辛くなるのだが。2つに比べて時間とともに見劣りがするようになったのがボナルダ。後味に醤油のような風味があってそれが気になる。まあ、それでも劣化臭がするわけではなく、新奇なワインを飲んだ気がしたという点ではボナルダに軍配を上げてもいい。そのくらいの差なのだ。
これにて、某女性誌向けワインリストのための試飲はほぼ終了。世界をあらためて旅したようで、ワインの現代化、グローバル化などいろいろと見えるものがあり面白かった。
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