2010年2月1日月曜日

「雪に合う」(←関西弁ぽく)

いつかきちんとシャルドネのことを書かなくてはと思っていたのだが、ついつい書きそびれて今日まで来た。2月に入ったばかりの今日、東京ではこの冬初めて本格的に雪が降った。夜のうちに積もって、夜更けから未明、さらに明日の朝には、雪に弱い東京人の足もとを、あざけるように、大いにすくうことだろう。
ワイン関係のムック(雑誌形式の書籍)を1冊つくる話があり、その打ち合わせでK社を訪ねていた。その帰路、資料となる本を探しに書店に立ち寄ろうかと思ったが、車のフロントグラスに落ちる雨粒にみぞれが交じりはじめたのを見て、いっさいを諦め、早めに家路につくことに。夕食を摂っている間に雪は本降りになった。窓から見えるパプアニューギニア大使館のライトアップされた新ビルの照明のなかを激しく降りつのる雪片が舞う。雪見にふさわしいワインはなにだろう? と、未開封ボトルの並んだ廊下隅を物色する。晩飯が和食だったこともあり、白を選ぶ。3日前に某パーティの土産にいただいたオーストリアのワイン。サッテルホーフ・プファールヴァインガルテン2006とエチケットにあるが品種もなにも記されていない。開けてグラスに注いで香りを嗅げば、柑橘の皮、ハーブ、奥からは蜜のニュアンス。口に含むと控えめな酸と昔懐かしいサイダー風の甘みで思わず心が和む。これは面白いワインだと思いネットで調べたら、シャルドネ100%、一時発酵から小樽で行い、シュール・リ製法。なるほどそういう味だわいと再び飲めば、時間を経て新樽風味がいつの間にか増している。冬の寒い夜にしっとり系の白ワイン、外はいよいよ雪また雪——なかなか悪くない。
本当は、シャブリ攻略の話などしたかったのだが、すっかり雪見酒に酔ってしまった。今宵はここまで。

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