2010年10月30日土曜日

恐るべき「農業学校ワイン」


 イタリア・ヴァッレ・ダオスタの白、ブラン・デュ・プリウール。少しアプリコットがかった艶っぽい色合いからしてタダモノではない。白い花と蜜とナッツとシトラスが渾然となった香り。やわらかい口当たりに思わず微笑む。これはちょっとした「事件」だと思い、調べてみると、造り手は、なんと農業学校! 品種はグルナッシュブランが80%、残りはシャルドネ、ドラル、シャルモン。後半の2つは聞いたこともない。土着品種か? ぶどう畑はすべて標高600m以上(冷涼地ですよタナカさん!)。年間生産量わずか1500本ながら2000円台半ばの値段とは! まあ、そんへんが農業学校のなせるわざなのだろう。あまりここで激賞して誰かに買い占められても困るんだが(なんせ1500本しかないのだ)、このワインを飲んだ日は昼間に試飲会があり、日がな一日ワインを飲んで、もう飽き飽きしていたのだ。そんな僕がすいすいとボトルを空にしてしまったのだから、酒質までふくめて、駄酒ではありえない。イタリアの農業学校、その行く末や恐るべし。ああ、もっと詳しく知りたい。他のワインも造っているなら飲んでみたい。現地にももちろん出かけてみたい。

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