梅雨が明け夏来たりなば喉が渇く。されど、しばらく留守にしていたものだからワインのストックがない。やむなく、2週間くらい前に開けて半分くらい飲み、そのまま栓をして冷蔵庫に入れてあった白ワイン、ドメーヌ・ドゥ・ポッシブルのクール・トゥジュールを冷蔵庫から取りだし、恐る恐る匂いを嗅いでみる。意外にも良い香りがする。グラスに注いで飲んでみてもその好印象は変わらない。もともとこのワイン、友人とのワイン会に持ち込むワインを選ぶべく出かけたワインショップで目に留まり、「自然派」「澱をそのままに瓶詰め」「名前は“放っておけ”という意味」などの惹句に惹かれて買ったもの。うちにもって帰ると、少しボトルの口から液漏れをしており、それもあってワイン会には別のワインを持っていったので、このワインは家に残ったのだ。ノルマンディへの旅の前夜、開けてみると、ぬか床のような匂いがする。味までもぬかなのだが、別に不快ではない。むしろ飲むほどにクセになる。面白いと思ったが、旅の直前にてやむなく半量を残し、きっと留守中に家人が残りを飲んでくれるだろうと思っていたら、あに図らんや、そのまま残っていたのであった。で、2週間経った今、ぬか臭は消失、替わりに上品なフルーツがまだいきいきとしている。この生命力はいったいなんだろう? ビオの為せる業か、はたまた当初液漏れしていたアクシデント(酸化)が奇跡の作用をもたらしたのか? こういうことがあると、自分がたまにシッタカぶって書いたり語ったりしているワイン常識の足もとがすくわれるようで、それが口惜しいかというと、むしろ逆に微笑ましいのである。
2009年7月15日水曜日
驚きの生命力
梅雨が明け夏来たりなば喉が渇く。されど、しばらく留守にしていたものだからワインのストックがない。やむなく、2週間くらい前に開けて半分くらい飲み、そのまま栓をして冷蔵庫に入れてあった白ワイン、ドメーヌ・ドゥ・ポッシブルのクール・トゥジュールを冷蔵庫から取りだし、恐る恐る匂いを嗅いでみる。意外にも良い香りがする。グラスに注いで飲んでみてもその好印象は変わらない。もともとこのワイン、友人とのワイン会に持ち込むワインを選ぶべく出かけたワインショップで目に留まり、「自然派」「澱をそのままに瓶詰め」「名前は“放っておけ”という意味」などの惹句に惹かれて買ったもの。うちにもって帰ると、少しボトルの口から液漏れをしており、それもあってワイン会には別のワインを持っていったので、このワインは家に残ったのだ。ノルマンディへの旅の前夜、開けてみると、ぬか床のような匂いがする。味までもぬかなのだが、別に不快ではない。むしろ飲むほどにクセになる。面白いと思ったが、旅の直前にてやむなく半量を残し、きっと留守中に家人が残りを飲んでくれるだろうと思っていたら、あに図らんや、そのまま残っていたのであった。で、2週間経った今、ぬか臭は消失、替わりに上品なフルーツがまだいきいきとしている。この生命力はいったいなんだろう? ビオの為せる業か、はたまた当初液漏れしていたアクシデント(酸化)が奇跡の作用をもたらしたのか? こういうことがあると、自分がたまにシッタカぶって書いたり語ったりしているワイン常識の足もとがすくわれるようで、それが口惜しいかというと、むしろ逆に微笑ましいのである。
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